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脚折(すねおり)雨乞い2008

2008年8月3日、お隣の鶴ヶ島市で4年に一度おこなわれる、雨乞い行事を見てきました。とても暑い日でした。

龍神の渡御(とぎょ)

龍神の渡御

脚折雨乞い行事は国選択無形民俗文化財・鶴ヶ島市指定無形文化財となっており、主役の龍蛇(りゅうだ)は、竹80本、麦わら570束で作られた長さ36メートル、重さ3トンという巨大なもの。

「龍蛇」は、白鬚神社で宮司のお祓いにより「龍神」となり、善能寺を廻って雷電池(かんだちがいけ)に向かいます。 大きな角を曲がったり狭い路地を抜けたり、国道407号線を渡ったり、難関がいくつもあります。

国道407号を渡るのを見ようと、一つ向こうの信号にある陸橋の上には見物客も鈴なりです。龍神は交差点でしばしの休憩。というか担ぎ手の休憩時間ですね。
時間調整をした後、信号を渡って行きました。

龍神も青信号でgo!

龍神一行と警備の警官

渡御(とぎょ)とはいえ、龍神は青信号で交差点を渡りました。

長さ36メートルですから、もちろん一回の青信号では渡りきれずに交通はストップ。お巡りさんの警備も大変そう。辺りはかなりの交通渋滞でした。

龍蛇のしっぽ

龍蛇のしっぽ

ゆっくり進んで、雷電池(かんだちがいけ)に到着しました。これは36メートルある龍蛇のしっぽ。

宮司の御祓い、御神水の献注などの神事を済ませるまで暫くは動きがありません。この後、いよいよ雷電池(かんだちがいけ)への入水となります。

担ぎ手も観客も汗びっしょりの暑い暑い一日です。

入水を待つ龍神

入水を待つ龍神

宮司や氏子総代による神事が執り行われている間、池におりる石段の上には龍神の大きな頭が覗いています。

神事を済ませ、担ぎ手の準備が整うと、石段を下りてきます。

石段を下りる龍神

石段を下りる龍神

いよいよ入水、池入りです。龍神太鼓が鳴り響く中、石段を滑るように龍神がおりてきます。重い頭を持つ人達にはすごい加重がかかるそうです。

「ゆっくりゆっくり!!」と叫ぶような頭領のかけ声で緊張感がわき上がります。

見物客がギッシリ

見物客がギッシリ

池の中に入った龍神は時計回りに長い胴体をくねらせています。

けれど、見物客がギッシリで近くに寄ることも出来ず、水面も見えません。(>_<)

池に入った龍神

池に入った龍神

池の反対側の高台に移動してみました。ここも人人人…。

ホラ貝を先頭に、宮司や太刀に先導され、龍神が池を一巡り。
長さ36メートル、重さ3トン、頭の高さ4.5メートル、頭の幅2.0メートル、太さ(頭部に近い胴回り)6メートル、開いた口の直径1.6メートルだそうです。

わらと笹で出来た龍神を水に浸からないよう、高く掲げているのは大変な労力です。重いし長いし。

池の中の龍神

池の中の龍神

しばし、ひと休み。龍神は脚台に乗っているので濡れてはいないようです。

担ぎ手の男衆は300人だそうです。最後の雨乞いと昇天の時を控えて、体力と気力を整えます。

雨乞い祈願

雨乞い祈願

クライマックスに向かって池の中を巡ります。

「雨降れたんじゃく(帝釈天?短尺?)、ここに懸かれ黒雲(くろくも)」と叫びながら、池を3周して雨乞い祈願をします。

龍神の大きな口

龍神の大きな口

大きな口が迫ってくると迫力満点。
子供だけでなく大人からも感嘆の声があがります。

方向転換は大変

方向転換

小さな池に大きな龍神。方向を変えるのは至難の業。

ガンバレ〜!

クライマックスへ

龍神

雷電池(かんだちがいけ)を3周し終わり、雨乞い祈願を終えた龍神は水の中に沈みます。

辺り一面にワラの匂いがわき上がり、男たちの手により、あっという間に解体。龍神の昇天です。

宝の争奪戦

宝の争奪戦

宝珠や目玉、耳、歯、など宝の争奪戦!!

めでたく手に入れた人は家宝として家に飾っておくそうです。
見物人もワラや笹をもらって帰ります。

ワラの山

ワラの山

池のほとりに積み上げられたワラの山。

昨年、ムギの種を蒔くところから準備がはじまったそうです。4年に一度の大事業ですね。

骨組みだけが残りました

後かたづけ

後かたづけも大事です。見物客が居なくなってからも男衆が池の中をきれいにしていました。

竹で組まれた骨組みだけが残りました。
次は4年後です。

(2008.8.3)

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